映画館の入場料金の推移、邦画・洋画の公開本数

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コラム
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映画館入場料金は物価を考えると変わっていない


出典:日本映画産業統計(一般社団法人日本映画製作者連盟)

まずは、実際の映画館の全国平均入場料金です。
1955年は63円と、現代にくらべて安いです。
1980年に初めて1000円台の1009円になりました。
その後ゆっくりと増加して、2018年の1315円となっています。
ただし、これは実際の料金で「物価」は考慮されていません。

物価を考慮すると映画入場料金は変わっていない

例えば、銭湯の料金。
現代は大人が「460円」ですが、1955年の大人料金は「15円」でした。
このようにお金の価値は変動しているので、その変動値を考慮したグラフが以下です。


出典:日本映画産業統計(一般社団法人日本映画製作者連盟)
出典:消費者物価指数(CPI)結果 (総務省統計局)

消費者物価指数h、総務省にある1970年からの総合指数を採用しています。
(総務省データが1970年からだったため、それ以前は割愛)

その結果、1970年代に入場料金上昇がありますが、1980年以降、大きく変わっていません。
最も低い年が1970年の1,042円、最も高い年が1978年の1,469円、2018年は1,315円です。

上のグラフの数字は、平均入場料金です。
大人が割引なしで映画館に入る料金「一般入場料金」の節目は以下です。

1971年=600円
1972年=700円
1973年=800円
1975年=1,000円
1977年=1,300円
1980年=1,400円
1981年=1,500円
1989年=1,600円
1992年=1,700円
1993年=1,800円

1975年から1993年の約20年で、約2倍に値上がりしています。
また、それ以降は値上がりしていない、とも言えます。

最近はシネコン(シネマコンプレックス)が大半で、設備費がかかります。
最近値上げがないことを企業努力と考えるか、そもそも安価にして入場者数増加を目指すのか。

年間の映画公開本数は、以下の通り伸びています。

映画公開本数は伸びている


出典:日本映画産業統計(一般社団法人日本映画製作者連盟)

映画公開本数は、1955年~2000年代前半まであまり増減はありません。
2010年代に入り、上昇し、2018年には1,192本と最高の値です。
最低の値は1983年の498本。

邦画と洋画の割合は約半々


出典:日本映画産業統計(一般社団法人日本映画製作者連盟)

映画配給・興行収入の邦画と洋画の割合ですが、最近は半々くらい。
(出所データ・・・1995年~1999年まで配給収入、2001年から興行収入)
1955年からしばらくは邦画の収入が多く、2000年前後は逆に洋画が強いです。